和歌を翻訳すると。
[事務所の日記]
投稿者:所長 / 2012年10月26日(金)
空がとても高い秋晴れのいい一日の始まりとなりました。雲ひとつなく、すっきりとしているので、近くの高層ビルからは富士山が綺麗に見えそうです。
ふと図書館で見つけた本を紹介します。『英詩訳・百人一首』(マックミラン・ピーター著)、新書ですのでわりと気軽に楽しく読めます。日本文学に造詣が深い、アイルランド生まれの筆者が万葉の和歌を英訳していますので、みなさんの中で興味を持たれた方は是非、お勧めです。
では、和歌の英訳をふたつ。
A Life is vain.
My looks, talents faded
like these cherry blossoms
paling in the endless rains
that I gaze out upon, alone.
Autumn at its saddest-
Rustling through the leaves
and moving on alone
deep into the mountains,
I hear the lonely stag
belling fior his doe.
そうです。
花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに(小野小町)
奥山に もみぢふみわけ 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋はかなしき(猿丸大夫)
さて、秋と言えば紅葉、その紅葉もいろいろな名所で目を楽しませてくれますが、津市内でも素朴で豪放な魅力にあふれる庭園の紅葉もこの時期から見ごろとなります。
ひとつは、伊勢国司北畠氏ゆかりの『北畠氏館跡庭園』の紅葉です。この庭園は、伊勢国司の北畠顕能を祀った『北畠神社』の境内にあり、室町時代の重要な文化遺産として国の名勝・史跡に指定されています。また、この庭園を通って森林セラピーのコースも設定されていますので、健康増進にももってこいの場所でもありますよ。
もうひとつは、市芸濃エリアにある河内渓谷の紅葉です。巨岩奇岩と清流が織りなす美しい渓谷、渓谷美を背景に真っ赤な紅葉が辺りを染め、素晴らしい景観を見せてくれますので、秋深まるこれからの季節、カメラを肩にお出かけください。