光速より速いニュートリノ...新たな理論が生まれるのか?

[事務所の日記]

20111125_sannta  本日は少し違ったものを。

昨日の経済新聞コラムにも関連記事が掲載されていましたが、OPERAのチームによる衝撃的な実験結果の発表「ニュートリノが光速を超えている。」から約1ヶ月が経ちました。

その後の検証や理論的な解釈、はたまた、「そうではない」とする論証など、まだまだ真実が決着するまでには相当な月日がかかるのかもしれませんが、最初、科学Webサイトや経済新聞でこの記事に触れたときは愕然としました...そうした方が多いと思いますが、大学で教わった根底を覆すものとして衝撃的なものです。

アインシュタインの特殊相対論では、「質量をもった物質は光速を超えることはできない。」とされており、現在の量子論、理論物理学や素粒子論をはじめ様々な現象はこの前提のもとに組み立てられています。かの有名なディラックは量子論に相対論を持ち込み、ディラック方程式を導いたことで、宇宙論と素粒子論が統合されました。また、量子力学及び量子電磁気学の基礎づけについて多くの貢献をされたため、量子論の実用化が加速度的に早まり、今の豊かな生活が支えられてきているといっても過言ではありません。今年は、とても興味深い出来事のあった年(まだ約1月を残していますが。)でしたね。

余談ですが、ディラックの海(負のエネルギー)は、光瀬龍の「百億の昼と千億の夜」(SF)にも登場します。小生には当初、難解なSF小説でしたが、読み終えるととても印象的なものでした。